2019年12月以降、中国湖北省武漢市で原因不明の肺炎が発生しました。
今年に入り新型コロナウイルスが確認され、タイの保健省は1月13日、武漢市から観光で訪れた中国人女性が新型コロナウイルスによる肺炎に感染していたことを発表しました。
また、国内でも1月15日にこの新型肺炎の患者が初めて確認されており、人から人への感染が懸念されています。
こうした背景から、新型コロナウイルスによる肺炎を防止するためのマスクや防護服、赤外線サーモグラフィー関連株などへ関心が高まっています。
コロナウイルスってよく耳にするけど、結局のところ何なの?
コロナウイルスは主に呼吸器や腸に影響を及ぼすのが特徴です。
実は、過去に世界で拡大した重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)もコロナウイルスの一種なんです。
過去の大流行って全部コロナウイルスの仕業だったんだ!
私も調べてみて初めて知りました。
今回の記事では新型肺炎関連銘柄について解説します。
新型肺炎(新型コロナウイルス) 関連銘柄9社
新型肺炎(新型コロナウイルス)関連銘柄について、2019年12月13日発売の四季報春号の見出しとその内容をご紹介します。
[3161] アゼアス
防護服や、マスク、ゴーグル、グローブ、シューズカバーを1セットにした、非常時等に利用しやすい感染症防護対策製品を手掛けています。
アパレル資材は付加価値商品拡販だが競争厳しい。ただ、柱の防護服は豚コレラの封じ込め作業に伴う需要が想定超。畳資材も利益率よい製品に絞り採算確保。業務効率化も進めて営業益は回復持続。
18年9月岐阜、愛知などで発生が確認された豚コレラは群馬、静岡などに拡大。同封じ込め作業の防護服需要が続く。リストバンド型ビーコンは新用途を模索。
[4364] マナック
エーザイの「イータック(Etak)抗菌化スプレーα」の主成分である「Etak」を供給しています。
「Etak」ってどんな効用があるの?
一言でいうと、この成分で容易に抗インフルエンザ加工ができるんです。
例えばマスクに用いると、空気感染や接触感染による感染拡大のリスクを下げることが期待できます。
中国の環境規制強化による需給逼迫が追い風。好採算のファインケミカル想定超。難燃剤も前期の設備増強効く。営業益増額。減損ない。21年3月期もファインケミカル、難燃剤ともに堅調。営業増益。
本拠地広島県福山市と東京で、個人投資家向け説明会を初開催。知名度向上による株主数増加を狙う。定年退職者の再雇用条件見直し、人材の有効活用推進。
[4574] 大幸薬品
大幸薬品は「正露丸」メーカーとして知られる会社で、同社の「クレベリン」に用いられる二酸化塩素ガス溶存液が、コロナウイルスを99.9%不活化することが確認できたとの発表がされています。
同製品は海外向けにも販売しており、業績の変化にも着目したいところです。
正露丸が国内外堅調。感染管理は『クレベリン』などブランド浸透、棚取り拡大寄与。販促費、広告費増をこなす。会社計画超過。公表30円だが上乗せも。21年3月期は日常除菌『クレベ&アンド』が加勢。
『クレベ&アンド』は品ぞろえ拡充、販促強化で新規の日常除菌市場開拓。『クレベリン』と同じドラッグ棚取り作戦も。医薬品は中国など強化に重心。
[7963] 興研
防塵・防毒マスク2大メーカーの1つで、防衛省向けに独占供給しています。
感染対策のスタンダードマスク「ハイラック350」を展開しており、この製品は米国の「N95」や日本の「DS2」の規格に合格したマスクで、フィルター性能の高さに定評があります。
結核の感染対策として、保健所、感染症指定医療機関など多くの施設でこの製品が採用されているようです。
産業用マスクの増税前駆け込み需要が想定超も、償却・開発費重く営業益続落。20年12月期は産業用マスク横ばい。クリーンシステムは大型機に一服感も小型機堅調。新内視鏡洗浄消毒機がフル寄与。ただ償却費等なお高水準。営業益回復弱い。
JIS改正による清浄度管理の厳格化捉えモニター等との併売強化。新内視鏡洗浄消毒機販売も注力。
[7980] 重松製作所
重松製作所は、産業用防毒マスクで高シェアを誇っています。
「N95マスク」が、NIOSH(米国労働安全衛生研究所)規格に合格しています。
防塵・防毒マスクは造船・自動車など製造業向け堅調。インフラ改修向けは国土強靭化関連でしっかり。増税前駆け込みで上期需要膨らむ。豪社製手袋は漸増。販促費圧縮が効き営業益復調。21年3月期は製造業向け横ばい、建設向け底堅い。
ドイツ展示会に出展、欧州での認知度向上狙う。注力中の豪社製防護用手袋は高品質と品ぞろえで訴求し浸透努力。
[3302] 帝国繊維
新型感染症対策製品として、各種体温計や体表面温度チェッカーを手掛けています。
「ユニット型体表面温度チェッカーサーモピクスアイ」は、発熱者の発見に役立つ体表面温度を簡単にチェックできます。
標準付属の「体表面温度チェック用アプリケーションソフトを使えば、パソコンの画面上の各種設定、熱画面表示ができます。
コンビナート向け防災資機材などの納入進む。ただ人件費増えて営業益前期並み。20年12月期は、訪日客増に対応した空港向けテロ対策機材着実。災害の救助工作車や化学消防車も堅調。利益小幅増。
河川氾濫など大規模水害頻発で大口径送・排水特殊車両の注目度上昇。大株主英国ファンドが保有株売却要求、企業活動に資することを前提に持続的活用方針。
[3604] 川本産業
同社は、保護メガネ、保護服、保護手袋、ガーゼなど、医療用衛生材料の最大手です。
ベビー用品は好採算品比率下がるが、その他ドラッグストア向け介護用品が伸長。感染予防、口腔ケアなど医療用品も病院向けに続伸。物流費上昇をこなし、営業大幅増益。21年3月期は医療用品中心にさらに高付加価値品の比率高まる。
工程の一部自動化など大阪工場への設備投資完了、効率化にメド。医療メディカル製品の高付加価値化に重点。
[6291] 日本エアーテック
同社は、クリーンルームと関連機器の専業メーカーで、感染症対策機器も手掛けています。
バイオ向け大型クリーンルームが貢献。半導体も電子部品・装置関連が意外に踏ん張る。20年12月期も食品・バイオが安定的に稼ぐ。液晶弱いが、半導体向け下期拡大へ。内製化・標準化進む。安定配方針。
20年2~3月、越谷新工場竣工。5年後に機器能力2割増計画。エアシャワー新製品投入、中期シェア5割(現3割)狙う。アジアへの技術供与はベトナムで一服。
[6946] 日本アビオニクス
同社は、人体の皮膚(体表)温度のリアルタイム計測、発熱者チェック・スクリーニング、ゲート機構等の制御を連動させることが可能な赤外線サーモグラフィー製品を手掛けています。
防衛省向け情報システムの足踏みを後半戦での民需復調で穴埋め。前期計上の情報システム不採算案件急収縮。低水準ながら営業黒字復帰。21年3月期は民需が接合機など戻り続く。増益。復配も。
日本産業パートナーズ系ファンドが19年12月からTOB。普通株55・12%上限に取得目指し子会社化へ。上場は維持。対防衛省事業でNEC依存から脱却狙う。
同社の赤外線サーモグラフィー製品は、リアルタイムの体表温計測により、スクリーニングの無人化を実現し対人接触による感染の危険性を低減できるというメリットがあります。
リアルタイムの体表温計測はすごいわ。
水際での早期検出が大事だもんね!
まとめ
中国では、1月25日の春節期間の前後40日間で延べ約30億人が移動する見通しです。
中国国内でもウイルスの蔓延、感染拡大懸念が強まっています。
この時期、日本も中国からの多数の観光客を受け入れることになりますので、今後も一層警戒が必要です。
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