マイさんは、タイトルの「立会外分売(たちあいがいぶんばい)」って知っていますか?
聞いたことはあるけど、全然知らないわ。
「たちあいがいぶんばい」って読むんだ、「わけうり」って思い込んでたわ…
危うくどこかで恥をかくところだった汗
証券取引所の取引時間外に売り出される取引で、大株主などの大量の売注文を、多くの投資家に分売する方法を指す。
具体的には、取引参加者が顧客から分売により執行することを条件とする大量の売注文を受託・執行するとき、取引所に届出を行った上で、売買立会終了後に分売の条件を発表し、翌日の午前8時00時から午前8時45分までに買付けの申込みを受け、売買を成立させます。
1.立会外分売 実施企業の意図とは
立会外分売の実施により、一般の株主に株式が割り当てられるため、個人株主数は増加します。
個人株主数を増やす目的は、東証マザーズや東証2部から東証1部へ指定替えするために「2200人以上の株主が必要」という条件が設けられていることです。
市場変更の必要条件についてはこちらの記事で詳しく解説しております↓
2.個人投資家にとってのメリットとは
①購入時に手数料がかからない!
買付にかかる手数料分は、売出側が負担するので、投資家には買付時の手数料はかかりません。
※売却時には手数料がかかります。
②株式をディスカウント価格で買うことができる!
立会外分売によって、株を安く購入することができます。
これが立会外分売最大のメリットと言えます。
③1部昇格による株価の上昇を狙える!
東証2部あるいはマザーズ上場銘柄の場合、投資家としては、立会外分売を発表した企業について「近い将来、東証1部昇格を狙っているのではないか」と考えることができます。
ちなみに、一家ダイニングは、立会外分売の発表の際に、会社側の意図として一部昇格を目指している旨がが記載されています。
[9266]一家ダイニングプロジェクト 株式の立会外分売実施に関するお知らせ
出典:一家ダイニングプロジェクト IR 立会外分売(2018年7月6日発表)
東証1部に昇格すると、機関投資家の買いが増えること、企業としての信用度が上がることで業績が高まることから、株価の上昇が期待できます。
東証1部昇格をにらんで、立会外分売の株を保有するのも一つの手です。
その銘柄に配当や株主優待がついていれば、株価が下落してもストレスを感じずに保有できます。
立会外分売のメリットは理解できたわ。
ディスカウント価格で買えるってことは、当然買った直後に売れば儲かるのよね?
column 立会外分売って儲かるの!?
説明の通り、立会外分売で前日終値より数%安く買うことができます。
以下は、安く買った株を買付した当日の始値で売却した場合の勝率と平均割引率のデータです。
■2018年の市場別売買シュミレーション結果
出典:ライブスター証券 立会外分売 売買シュミレーション
■年度別の売買シュミレーション結果
出典:ライブスター証券 立会外分売 売買シュミレーション
⇒立会外分売で購入した銘柄を始値で売却すると、例年7割近い勝率で利益を出すことができる!
ライブスター証券は年ごと、上場市場ごとに分けて分析しているのはいいわね。
立会外分売初心者の私でもこれを見れば、戦略を立てられそうだわ。
3.まとめ
立会外分売の会社側の意図や、投資家としての思考、保有メリットについて解説しました。
投資家目線で考えると、ディスカウント価格で株を買えるのは、メリットに感じることでしょう。
しかし、大株主が株式を手放す目的において、ただ「売り抜けたい」という目的であれば、市場に出回る株式数が増加し需給の観点からマイナス面が強くなります。これはデメリットと言えるでしょう。
「株主数の増加・流動性の向上」と言えば聞こえはいいですが、需給悪化の懸念についても留意しておきましょう。
立会外分売、結構勝率高いのが分かったし、次回買えるだけ買ってみるわ!
残念ながら株主数を増やすことが目的なので、一人で大量獲得はできないよう一口座の割当数には上限が設けられています。
ガ―――ン…
それは先に言って~~