企業や公的機関は絶えずサイバー攻撃の脅威に晒されています。
近年、公的機関の個人情報大量流出問題などを受け、サイバー犯罪に対する懸念が改めて高まっています。
国のサイバーセキュリティ予算は年々拡大しており、2018年度は728億円で、これは2017年度の599億円から約130億円の大幅上乗せとなっています。
今回の記事では、サイバーセキュリティ関連銘柄についてご紹介します。
サイバーセキュリティ 関連銘柄4社
サイバーセキュリティ関連銘柄について、2018年12月14日発売の四季報新春号の見出しとその内容をご紹介します。
[3356] テリロジー
テリロジーは、セキュリティ関連製品やIPサーバーなどの輸入販売商社で米新興メーカーの最新技術を扱い、仮想通貨向けセキュリティーにも展開。
通信サービス会社が通期6億円上乗せ、映像通訳や小規模VPNが寄与。通信大手に大容量データ装置納入。情報セキュリティ製品は活況の一方、低採算の銀行案件消える。会社営業益は保守的。有証売却益。20年3月期もセキュリティ製品が牽引。
手話もできる10カ国語対応の映像通訳が交通機関や自治体観光窓口に採用。脆弱性診断サービスの専門組織設置。
[3692] FFRI
FFRIは、標的型攻撃に特化したサイバーセキュリティーを展開し、ヒューリスティックエンジンにより未知のウイルスを検知する。
企業、官公庁向けはユーザー数増。自治体向けも増勢。個人向けはスマホ用アプリチェッカーなど拡大。人件費増でも営業増益。税負担が平常化。20年3月期は国内企業、官公庁向けは市場深耕でユーザー数増。人件費増続くが連続営業増益。
欧米ベンダーと販売などの提携で交渉中。サイバー攻撃対処で徳島県と実験実施、自治体向けに全国展開も視野。
[3857] ラック
ラックは、セキュリティーソリューション分野でコンサルティングや関連製品販売で高水準の需要を取り込んでいます。
情報セキュリティは中部地区の大手製造会社向け監視サービスの通期寄与もあり好伸。買収会社の人員増も貢献。ただ機器販売の想定超の落ち込み響く。利益は会社計画水準に減額。20年3月期は好調な情報セキュリティが牽引し営業益続伸。
AIなど技術活用の情報セキュリティサービス開発推進。中部大手企業向けは製造現場のセキュリティ需要深耕。
[3042] セキュアヴェイル
セキュアヴェイルは、ネットワーク監視などセキュリティーサービスを展開しています。
クラウド向けセキュリティーなどの需要開拓にも期待がかかります。
業績は19年3月期連結売上高が前期比4割増、営業利益段階で同4.6倍と業績の回復が期待されます。
10月に連結1社追加(利益寄与小)。人材派遣開始だが育成費負担で利益僅少。ただログ監視やセキュリティ監視が堅調。営業益向上。データセンター移設特損。20年3月期もセキュリティ監視順調。
大阪のソフト開発会社買収、技術者30人確保。コミットメント条項付きで新株予約権発行し当初行使価額で最大約6・5億円調達、関東の監視拠点新設等へ。
まとめ
ハッカーの手口は巧妙化し、そのターゲットは従来のように注目度の高い企業や政府機関だけにとどまらず、様々な業種の企業に広がっています。
サイバーセキュリティは、政府も重要な課題として挙げているため、国策銘柄としてさらに飛躍することも考えられます。
国のサイバーセキュリティ今後もこの予算枠がさらに増額されるかもしれません。
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