以下は、6/1(土)のニュースです。
スギ薬局とココカラファイン、経営統合へ 業界トップに
ドラッグストア大手のスギホールディングス(HD、愛知県大府市)とココカラファイン(横浜市)は1日、経営統合に向けた協議を始めた、と発表した。
実現すれば、売上高は9千億円に迫り、業界トップのイオン系のウエルシアHD(東京都)を抜く。(中略)
店舗数は、スギとココカラの2社単純合算で約2500。人口が減り、国内市場が先細ることを見越し、規模拡大で経営の効率化を図り、勝ち残りを目指す。
出典:朝日新聞(2019.6.1)
また、一部報道によると、両社で準備委員会を設置し7/31をめどに基本合意を目指す、としています。
スギ薬局とココカラファインの経営統合!?
これはかなり大規模な統合になるわよね?
その通りですね。
統合が実現すればウエルシアHDを上回って業界トップになります。
さらに、ココカラファインは6/1、4月に発表したマツモトキヨシHDとの資本業務提携に向けた検討も継続するとも発表しています。
同社は、スギHD、マツモトキヨシHDとの協議をそれぞれ続け、客観的にどちらとの連携が妥当かを判断していくとしています。
えっ!マツキヨとの業務提携の話もあったんだ!
てことは、マツキヨとココカラファインの経営統合もあり得るのかな?
4月時点の発表では、あくまで業務提携であって、経営統合を視野に入れていたわけではないようですね。
ただし、今回のスギHDとのこの発表で、マツキヨ側にも動きがあるのは必至ですね!
4月に発表したマツキヨとの資本業務提携のニュースはこちらです。↓
マツキヨとココカラ、ドラッグ2社が提携交渉
ドラッグストア大手のマツモトキヨシホールディングスとココカラファインは26日、資本業務提携に向けた協議を開始したと発表した。
株式の持ち合いを想定し、今年9月末までの合意と最終契約を目指す。商品の調達や配送での協力、プライベートブランド商品の共同開発を検討する。
マツモトキヨシは国内で1654店、ココカラファインは1354店を展開している。
ドラッグストアは郊外の大型店が増えているが、両社は都市部を中心に店舗展開している共通点があり、相乗効果があると判断した。
経営統合や合併は検討していないとしている。
出典:産経新聞(2019.4.26)
ドラッグストア業界再編って感じね~
ところでこの3社って、ドラッグストア業界の中での立ち位置ってどんな感じなの!?
1.ドラッグストア各社の業界順位
順位 | 企業名 | 売上高(億円) | 店舗数 |
1位 | ウエルシアHD | 7791 | 1878 |
2位 | ツルハHD | 7716 | 2055 |
3位 | コスモス薬品 | 6100 | 977 |
4位 | サンドラッグ | 5880 | 1147 |
5位 | マツモトキヨシ | 5759 | 1654 |
6位 | スギHD | 4884 | 1190 |
7位 | ココカラファイン | 4005 | 1354 |
8位 | クリエイトSD | 2909 | 581 |
9位 | カワチ薬品 | 2649 | 334 |
10位 | クスリのアオキ | 2570 | 517 |
※売上高は、2019年2月期または3月期決算の実績。ただし、クリエイトSDとクスリのアオキについては19年5月期の予想。
※店舗数は、2019年2月末または3月末時点。ただし、ツルハHDについては第3四半期末時点、コスモス薬品については4月末時点の店舗数。
スギ+ココカラの売上高は8889億円、店舗数は2544店となります。
経営統合が実現すると、業界ダントツTOPに躍り出ることになります。
へぇ~マツキヨが国内1位と思っていたわ。
駅前でよく見かけるのはマツキヨだし、他より存在感ある気がするもん。
確かにマツキヨが国内首位だった時代もありますが、M&Aで急拡大を進めたツルハなどの躍進もあり、業界順位は変動しているんです。
なるほどね!ドラッグストア3社の特徴も知りたい!
2.ココカラファイン、スギHD、マツモトキヨシの特色・強みとは
ココカラファイン、スギHD、マツモトキヨシHDの特色についてご紹介します。
[3098]ココカラファイン(業界7位)
ココカラファインは、2008年に関東地盤のセイジョー(東京)と関西地盤のセガミメディクス(大阪)が経営統合して設立された会社です。
各地のドラッグストアを傘下に収め事業を拡大してきたのが特徴です。
調剤薬局に強みがあり、子会社で介護事業も手掛けています。
[7649]スギHD(業界6位)
同社は1976年、愛知県西尾市でスギ薬局として創業されました。
医療機関の処方箋に対応できる調剤併設型ドラッグストアを主力として関東、中部、関西地方に出店し、2008年に持ち株会社体制に移行しました。
ココカラファインと同じく、高齢化社会を見据えて調剤部門を中核とした医療・介護事業に重点を置く戦略を進めています。
スギHDは薬剤師を約2900人、ココカラは約2100人抱えています。
統合で調剤や介護、保健指導などのノウハウを持ち寄り、シナジーを生み出しそうですね♪
[3088]マツモトキヨシHD(業界5位)
マツモトキヨシは、採算のよい化粧品を拡張するなど利益重視の経営を貫いているのが特徴です。
営業利益率6%台と業界内において高い水準を誇っています。
この数値は、売上高で業界首位であるウエルシアの営業利益率3%台を上回っています。
郊外の大型ドラッグストアが増えている中、マツキヨ、ココカラファインは都市部を中心に店舗展開しているため、両社にとって大きな相乗効果がありそうですね!
物流会社に物流業務を委託し、物流倉庫を持たない一方で、ココカラファインは自社で物流倉庫を保有しているため、マツキヨがココカラの物流倉庫を一部活用するということなんかもマツキヨの業務提携の意図としてありそう。
3.まとめ
ドラッグストア業界は大手による買収で規模拡大が加速し、生鮮食品の商品数を増やすなど各社が工夫を凝らし、インターネット通販など他業種も含めた競争が激化しています。
そんな中、今回のココカラファインとスギHDの経営統合報道は業界再編の兆しともいえます。
ココカラファインは現在、スギHDとの統合交渉と並行してマツモトキヨシとも協議を重ねる方針のため、これらの3社の合意により、巨大な企業連合に発展する可能性も浮上しています。
今後のドラッグストア業界の動向、各社の業務提携・経営統合の行く末に目が離せません。
統合されたらどんな相乗効果が生まれるのか注目ね~
ですね!あとは、経営統合で変な社名にならないか個人的に大注目してます!
どこに注目してんのよ(笑)
だってココカラf……(笑)
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