[解説] ドラマ・ハゲタカで出てきた「バルクセール」「飛ばし」って何?

ハゲタカ

 

今月7/19(木)からドラマ・ハゲタカの放送がスタートしました。

 

原作は、2004年に真山仁氏が発表した小説『ハゲタカ』です。

その3年後には、NHKでドラマ化され、当時とても話題になりました。その時の主演は大森南朋氏です。

 

 

そして約10年の時を経て、今回ハゲタカがドラマ化されることになり、主人公・鷲津政彦役を綾野剛氏が演じています。

 

ハゲタカ第1話から、「不良債権」「簿価総額」「バルクセール」「飛ばし」など、様々な金融用語が登場していました。

 

中でもドラマ内で登場していた、バルクセール」「飛ばし」とはいったい何か。

ドラマのストーリーで理解できた方も多いと思いますが、多くの人は、初めて聞いたのではないでしょうか。

 

 

今回の記事では、バルクセールをよりわかりやすく、身近な例を交えながら解説していきます。

 

 

1.まず、『ハゲタカ』ってどんなストーリー!?

綾野剛

ハゲタカは、一言で説明すると、

伝説の企業買収者・鷲津政彦が、「ハゲタカ」と激しいバッシングを受けながらも、不良債権を抱えた“大手銀行”や経営不振の“名門企業”へ次々と買収劇を仕掛け、鮮やかに勝利していく。

 

というストーリーです。

※公式サイトのフレーズをお借りしました↑

 

投資や金融業界に興味がある方は必見のドラマです。

 

2.「バルクセール」ってなに?

銀行

第1話でも説明がありましたが、「バルクセール」とはいったい何でしょうか?

 

バルクセール(bulk sale)とは

金融機関などが保有する不良債権や不動産を、第三者にまとめ売りをすること。主に、不良債権、もしくはそれに近い債権を安価で販売することを指す。

 

…堅苦しい専門用語で難しいと思った方も多いのではないでしょうか。

 

 

続いて、身近でわかりやすい例を用いてご説明します。

 

身近な例で解説! バルクセールとは

例:けーさんは引っ越し整理のため、不要な本を一気に処分するべく、町の古本屋さんへ行きます。

 

けーさん

全部で80冊あります。この本売りたいので査定お願いします!

 

~5分後~

 

古本屋さん

お待たせしました。

査定額は1500円です。

 

けーさん

えっ80冊もあるのにたったの1500円!?

サイン本も何冊かあったのにちゃんと査定しましたか?

 

古本屋さん

ウチの査定は、定価とか中身とかは関係ないんです。

小説は10円、ハードカバーは50円、図鑑は200円みたいな感じでしてね…

 

けーさん

メ○カリなら10冊売らなくても簡単に超えるはずなのに…

 

 

そう。これが「バルクセール」なのです。

バルク(bulk)とは、貨物船にいろんな荷物を一度に積み込むバラ積みのことを指します。

バルクセールとは、古本のように、様々なジャンルの様々なサイズの書籍を一気にまとめて、大量に処分する方法なのです。

 

 

ドラマ第1話では、

三葉銀行は、簿価総額が約723億円の不良債権を最低でも300億円で買い取って欲しいと、

外資系投資ファンド・ホライズンジャパン・パートナーズの鷲津政彦(綾野剛)へ申し出ている、という構図です。

 

 

先程の例でいくと、

けーさん→三葉銀行
古本屋さん→綾野剛引きいる投資ファンド

ということになります。

 

 

マイ

あの~…

さっきの説明の簿価総額って何? 時価総額とは違うのかな?

 

けーさん

簿価は、帳簿上のお金のこと。
簿価総額は、家計簿みたいな感じで、収支上○○円出て、△△円入ってきた。といったように、帳簿上の増減による数値の総計。

それに対して、時価は市場価値。簿価と違って、時価はその時々で対象物の価値が決まります。

 

マイ

う~~ん。わかったようなわからないような…

 

けーさん

例えば、1000万円を支払って不動産を取得しました。
その後、その不動産価値が下がって900万円になりました。

そのような場合は、簿価総額は1000万円のまま、それに対して時価総額は900万円というわけです。

 

 

 

話が脱線しましたが、話をバルクセールの解説に戻します。

 

2.投資ファンドがバルクセールに参加する目的とは

どうして、投資ファンドはバルクセールに参加するのでしょうか。

 

それは、まとめ売りされているので、債券を破格で買い取ることができるからです。

その利ざやを稼ぐこと、もしくは債権者という立場から企業再生を行うことを目的としている場合が一般的です。

バルクセールに売り出される債権は、回収が困難なものが多いですが、この利ざやは非常に大きいのです。

 

 

3.逆に、なぜ銀行側は簿価総額を大きく下回る額面でも売り払うの?

 

今回、三葉銀行のバルクセールでは、簿価総額が700億円超であるにもかかわらず、銀行側の希望額は半分以下の300億円でした。(結局、鷲津はその1/4以下の65億円を買い取り価格として提示しました)

 

そこまでして現金化したかった理由は、主に次の2つです。

①大量の債権を一気に現金化することができるため

融資先が経営破綻などの状況となり返済に応じることができない場合は、当然ながら、その債権は不良債権となり債権価格は最悪の場合、ゼロになってしまいます。

 

不良債権は損金として処理するためには税務署が認めない場合があり、会計上、金融機関にとって好ましくない状況となります。

しかし、その債権をまとめて販売する損金として簡潔に処理でき、債権の現金化を進めることができるからです。

 

②“飛ばし”を処分するため

飛ばしとは、役員が独断で融資決済して焦げつかせた、または、銀行のペーパーカンパニーから返済金を捻出しているような債権や、反社が所有する不動産など、回収が絶望的な案件のことを指します。

 

このような、自分たちでは処理できない、回収できないグレー案件を大量のバルクセールのリストに忍び込ませて現金化してしまおう、というのが銀行側のもくろみです。

 

 

4.まとめ

ハゲタカ

専門用語がとっつきにくくて難しいストーリーに感じるかもしれませんが、意味を理解すると業界の仕組みが見えてきて非常に面白いドラマです。

 

NHKのドラマ・ハゲタカでは、当時世間に大きな影響を与えていた村上ファンドの村上世彰や、堀江貴文などがモチーフになったセリフや場面があったことから、今回も時代を映し出したストーリー展開に注目です。

 

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ドラマ・ハゲタカ、投資や金融業界に少しでも興味がある方は要チェックです!

 

 

 

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