全ての上場企業には、「証券コード」というものが割り当てられています。
キホン中のキホン!もちろん知ってるわ。4ケタのやつよね。
そう言えばどうしてコードなんてあるのかな、会社名さえわかれば投資できるじゃん。
いいえ、証券コードはちゃんと必要なんです。
今ではネット証券での取引が主流となっていますが、電話で売買注文をする際には、証券コードを併せることで間違いなく伝えることができます。
例えば、上場企業の中には、[6387]サムコと[3436]SUMCO、[4042]東ソーと[5956]トーソーなど、名前の似た企業がありますが、これらを口頭で伝えると2社を誤って伝えてしまう可能性があります。
株式の誤発注とは異なる例ですが、ここで社名の区別がつきにくいことが、裁判に発展したという例をご紹介します。
サムコとSUMCO,商標権めぐる係争で和解(2008.8.25)
半導体製造装置メーカーのサムコは、半導体ウエハー大手のSUMCOとの係争で和解したと発表しました。
サムコは2006年5月、商標権を侵害しているとしてSUMCOを東京地方裁判所に提訴していました。
サムコによれば、取引先からの誤発注などの混乱が生じていたといい、訴訟を通じて「株式会社SUMCO」の商号の使用禁止や8000万円の損害賠償などを求めていました。
和解条件
- SUMCOは自社名を「サムコ」や「さむこ」などと表記しないこと
- 名刺やホームページでは「シリコン・ウェーハの」などとキャッチフレーズを付記すること
- ホームページにサムコとは無関係の別会社である旨を明示すること
- 「サムコ」の文字を含む商標登録を抹消すること
- サムコに対して和解金を支払うこと
出典:日経XTECH(2008.8.25)
会社の区別をしっかりつけられるようにする、当たり前だけどとっても大事ね。
自分が投資する会社ならなおさらだわ。
話は戻りますが、証券コードとは、企業が上場する際に「証券コード協議会」によって定められ、4桁の番号で構成されているものです。
いわば会社の「背番号」のようなものです。
では、証券コードはどのように割り当てられているのでしょうか。
証券コードはどのように割り当てられているの?
証券コードは、その会社の業務内容に基づいて番号が定められています。
- 1300番台・・・・・・ 水産・農林業
- 1500番台・・・・・・ 鉱業
- 1600番台・・・・・・ 石油・ガス開発
- 1700~1900番台・・・建設
- 2000番台・・・・・・ 食品
- 3000番台・・・・・・ 繊維・紙業
- 4000番台・・・・・・ 化学・薬品
- 5000番台・・・・・・ 資源・素材
- 6000番台・・・・・・ 機械・電機
- 7000番台・・・・・・ 自動車・輸送機
- 8000~8200番台・・・卸売業・小売業
- 8300~8500番台・・・金融業・銀行
- 8600番台・・・・・・ 証券・先物取引業
- 8700番台・・・・・・ 保険
- 8800番台・・・・・・ 不動産
- 9000番台・・・・・・ 倉庫・運輸・通信・放送・サービス業
原則として1300番台には水産・農林業が割り当てられていますが、数字の若い証券コードには、上場不動産投資信託(ETF)の銘柄も多数割り当てられています。
最近では、該当する業種とは異なる番号がつけられるケースが増えており、特に2000番台から4000番台のコードが振り分けられることが多くなっています。
その理由は、上場企業数の増加や、IT関連など新業種からの上場が増加したことによるコード不足が生じているためです。
まとめ
証券コードがあれば、
- 注文時、企業名が長くて検索しにくいときに便利!
- 企業名が似ている場合でも、企業名と証券コードを併せることで注文ミスを防げる!
- 業種を推測できる場合がある!
投資をする上で証券コードを一つ一つ覚えておく必要はありませんが、その役割や特色は頭の片隅に入れておきましょう!
~合わせて読みたい~