株式市場における考え方の基本は、全ての情報は株価に正しく反映されているというもので、そのことを効率的市場仮説と呼ばれています。
ですが、実際には全ての投資家が同じ情報を持ちそれに基づいて売買しているわけではありません。
株価は、市場参加者の心理や思惑により大きく揺れ動きます。
アノマリー(anomaly)とは、説明のつかない証券価格の規則性、明確な理論や根拠があるわけではないがよく当たる相場の経験則や事象のことを指します。
相場での値動きには、様々なアノマリー、すなわち根拠のない経験則に株価が左右されやすく、実際の売買ではこうした特性を頭の中に入れて柔軟にトレードすることが大切です。
今回の記事では、有名な相場のアノマリーについてご紹介します。
1.相場の主なアノマリー
時期 | アノマリー | 発生する事象 |
1月 | 1月効果 | 欧米ファンドの分配金が再び投資に回されることなどから、1月相場は高くなる可能性が高い。 |
4月 | 新年度効果 | 日本において、新年度ということで資金が株式市場に入るため、4月相場は高くなる可能性が高い。 |
5月 | セル・イン・メイ | ヘッジファンドの多くが決算を迎え売りが出るため、5月は株価が軟調になりやすい。 |
7月 | サマーラリー | 欧米の金融機関が下半期に入るため、株式市場に資金が入りやすい。 |
8月 | 夏枯れ相場 | 機関投資家が夏休みとなるため、売買高が減少する。また、小型株が人気化しやすい相場となる。 |
10月 | ハロウィーン効果 | ヘッジファンドの決算期が近づくため換金売りでハロウィーンの頃に安値をつける傾向がある。 |
12月 | 掉尾の一振 | クリスマス前後から年末にかけて株価が上昇しやすい。 |
2月上旬に高値をつけるけど3月中旬には安値をつけやすいってのを聞いたことあるけど、それは表に入れないの?
よく知っていますね。それは、「節分天井・彼岸底」と言う格言ですね。
この表には加えなかったのは、近年滅多に見られなくなったからです。
2.アニメも市場に影響を与える!?ジブリのアノマリー
テレビでジブリが放送されると翌営業日の相場が荒れるというアノマリーがあります。
なんでジブリが…!?(笑)
ジブリが金曜日の夜に放送されるため、雇用統計と重なるためであるという説があります。
あくまで推測で、実際のところはわかりません。
3.まとめ
今回は季節性のアノマリーに加え、アニメと株式市場の関係をアノマリーとしてまとめました。
アノマリーは、今回ご紹介したものがすべてではありません。
アノマリーを頭に入れておくことも大切ですが、鵜呑みにして流れについていくと大失敗することもあります。
株の売買は、アノマリーも頭に入れつつ、『会社四季報』の業績見通しや経済ニュースをチェックして判断することが、成果を上げるために必要不可欠となります。
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