次のニュースは、昨日の日経新聞の記事です。
国の借金1103兆円、3月末時点 3年連続で過去最大
財務省は10日、国債や借入金を合計した「国の借金」は2019年3月末時点で1103兆3543億円だったと発表した。
18年度末と比べて15兆5414億円増えた。
年度末の残高は3年連続で過去最大で、歳出の抑制が課題になっている。
出典:日本経済新聞(2019/5/10)
国の借金が1100兆円…スケールが大きくて想像つかないわ…
近い将来、日本破綻とかしないわよね…?
よくマスコミが国の借金額を報じて、日本が破綻するだなんて煽っていますが、これは大きな間違いです。
えっ!なら良かったわ(笑)
でもさ、国民1人当たりの借金は850万円ってニュースを聞いたことがあるんだけどあれは…!?
実は、それこそが大きな間違いなんです!
この記事で、「国の借金」について解説していきますね。
1.「国の借金」って、結局誰が誰に貸し付けているの!?
まずは、お金の貸し借りの話から。
「国の借金」について結論から言えば、今お金を借りているのは、私たち国民じゃないんです。
じゃあ誰が借りてんの?
お金を借りているのは、「政府」です。
じゃ、その時点で「国の借金」を国民1人当たりで換算するなんて筋違いじゃん。
マスコミ何言ってんだ~!
そうです。では、誰が貸しているのかわかりますか?
え~誰が貸してるんだろう…
正解は…
マイさんや私も含め、国民が政府に貸しているんです!
どういうこと!?
私、国債も買ってないのに~!?
マイさん、銀行に預金してるでしょ?
もちろん預金してるわ。それが関係あるの!?
銀行にとっては、預金は借金です。
その借金を誰かに貸して、利ザヤを稼ぐのが金貸しである銀行の商売です。
ん?なんで銀行の話!?
話が見えてこないんだけど…
でも今、銀行に誰も借りようとしないんです。
預金する人は多いけれども、借りる人がいなければ銀行は潰れてしまいます。
その借り手を探している金が、実は年間約30兆円くらいあるんです。
話が長くなってしまいましたが、それを借りてくれているのが、「政府」なんです。
したがって、「政府」が借りて、わたしたち「国民」がお金を貸してるいるんです。
な~んだ。私たちは借金しているどころか、むしろ銀行経由して、私たち国民がお金を貸していたのね~
2.ギリシャの財政危機、日本では起こらない!?
そう言えばさ、何年か前にギリシャやばいことになってたじゃん!
日本も、政府の借金が膨らめばあんな風になる可能性もあるんじゃ…
結論から言うと、ギリシャのような財政危機は日本では起こらないと考えられます。
日本の財政をギリシャの経済危機と比較し、日本の国債は94%が日本人に買われていることや、残り6%も円だけで買われていることから、ギリシャとは状況が全く異なるためです。
まだ全然ピンと来てないんだけど…
私たち国民が貸してるってことは円で貸しているんです。
日本の国債の94%は日本人が買っています。
残り6%は外国人が買っているんだけど、その人も円だけで買っていますので、実質100%が円で賄われていると思ってください。
当然円で賄われているから、いざ満期になったときは、日本政府が印刷して返すだけです。
一方で、ギリシャは、ギリシャ発行の国債のうち、ギリシャ人が買っているのは3割で、残り7割は国債相場に出します。
ギリシャ人が買ってくれないからです。
そして、自国通貨を持たないギリシャが外国に返すとなると、日本と違ってドルやユーロに替えなければならないことも、この事態を大きくしています。
なるほどね~
ちょっと違うかもしれないけど、日本の状態って、家庭内のお金の貸し借りみたいな感じに近いよね。
夫が妻にお金を貸してと頼まれてお金を貸しているような状態に近いかな~って。
で、妻からしたら、夫に貸したお金は取り立てもしにくいし、すぐに取り立てる必要性も無い、みたいな。
この例えはわかりやすいですね。
日本はこれと近い状態にあると言えます。
金利を取るわけじゃないっていう観点からも、この例え意外と秀逸かもしれない(笑)
まとめ
- 日本という国は間違っても、日本の政府が借金しているのであって、私たち国民が借金しているのではない。(国民1人当たりの借金という表現は、大きな間違い)
- 日本の国債の94%を日本人が買っていて、かつ自国の通貨を持ち円だけで貸し借りの関係にあるためギリシャの財政危機のような事態には陥らない。
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