前回の記事で、社長に加えて役員の顔写真を会社HPに掲載している企業の株価パフォーマンスが高いというレポートをご紹介しました。
役員顔出し企業と株価の相関性に関するレポートはこちらから↓
今回の記事では、2018年上期IPOの中で、役員+社長の顔出し企業をまとめました。
※時価総額は300億円未満に絞ってご紹介しています。
この中から将来の10倍株が見つかるかもしれません。
会社HPに社長+役員の顔写真を掲載している銘柄 6社
次の条件にマッチした銘柄を、2018年6月15日発売の四季報夏号の見出しとその内容をご紹介します。
- 会社HPに社長だけでなく、役員陣の顔写真も掲載されている
- 2018年1月1日~6月30日までに新規上場した企業
- 時価総額は300億円未満
[3446] ジェイテックコーポレーション
同社は、大型放射光施設で使われるX線ナノ集光ミラーの開発、製造、販売を行うオプティカル事業と、各種自動細胞培養装置等の開発、販売するライフサイエンス・機器開発事業を展開しています。
主力のX線集光ミラーは国内外の放射光施設向け増勢。開発費等こなす。19年6月期もX線集光ミラーが大型受注続く。機器受託開発・製造や自動細胞培養装置も着実増。開発費、増員負担吸収し増益。
再生医療に適用可能なiPS細胞由来の心筋細胞培養で阪大と共同研究。本社隣接地に新社屋建設、19年6月竣工。製造用面積を約5倍に拡張し需要増対応。
[6569] 日総工産
同社は、製造系人材サービス大手です。
自動車・電機・精密機器など幅広い業種向け人材派遣、業務請負が主力です。
自社運営の求人サイト「工場求人ナビ」を運営するなど、採用・教育面に力を入れています。
介護は老人ホーム軸に堅調。収益柱の製造業派遣は中核の自動車、電子部品向けの需要強い。研修強化による派遣単価引き上げも効き一段増。自社求人サイトの拡充で採用コスト抑制し採算改善進む。営業益伸長。配当性向3割メドで増配も。
長野県にテクニカルセンター開設。電子部品会社への配属に向け研修強化。リーダー付き派遣など付加価値向上図る。
[6573] アジャイルメディアネットワーク
企業の商品やサービス・製品について自発的に発信する「アンバサダー」に対し、口コミを促進するための企画の運営支援など、多様なサービスを実施する「アンバサダープログラム」を提供しています。
2017年にはインテージ、電通グループ、マイナビと資本業務提携を行っています。
SNS普及に伴い口コミへの関心が高まり、追い風。主力のアンバサダープログラムの契約企業数が増勢。月額課金が積み上がり、イベントなどの施策実施料も伸びる。外注費増を吸収。営業益順調。
特定のSNSに依存せず、市場変化に柔軟に対応できるのが強み。ゴルフなど専門媒体と連携して事業拡大。自治体の地域活性化ニーズ旺盛で引き合い多い。
[9272] ブティックス
「けあ太朗」「車椅子販売センター」といったサイトによる介護用品のネット販売や、介護事業者を対象とした商談型展示会事業、業界の事業承継ニーズに基づくM&A仲介などのサービスを展開しています。
商談型展示会は現在の東京、横浜、大阪以外でも展開を模索しており、M&A仲介においてコンサルタント拡充やデータを活用したマッチング精度の向上に取り組んでいます。
eコマースが競争激化で減少傾向。が、商談会の出展ブース4割増。M&A仲介も案件大型化し手数料大幅増。コンサル要員採用強化に伴う人件費増こなす。営業益拡大続く。営業外の上場関連費消滅。
上場による調達資金約3億円は採用費や事務所移転費などに充当。商談会とM&A事業が成長の両輪。7月福岡で初開催、エリア特化型商談会も開催数増やす。
[4381] ビープラッツ
同社は、継続課金の販売・管理プラットフォームを提供しています。
事業者が定期サービスや月額課金といったサブスクリプション(定期継続)ビジネスの運用を行うための統合プラットフォーム「Bplats」が主力です。
「Bplats」はバックオフィス向け管理機能、マーケットプレイスやマイページなど販売向け・ユーザー向けフロント機能、事業モデルを設計するための商流構築機能を備えています。
柱の従量課金向けプラットフォームは販売委託先増加。IoT関連顧客拡大と獲得単価増を両立。ソフトのパック化による採算改善効き連続増益。研究開発費助成金ない。配当は繰越赤字解消後に検討。
4月、主要株主が外資系ファンドから東京センチュリーに移行、製品共同拡販。Bplatsを刷新、卸に加えて仕入れ機能を備え、IoT業者など深耕へ。
[6575] ヒューマンアソシエイツHD
同社は、人材紹介事業とメンタルヘルスケア事業を展開しています。
メンタルヘルスケア子会社は自社開発したストレスチェックシステムで不調者発生予防や再発防止対策を提供しています。
人材紹介は転職市場活況、コンサル増員で成約件数拡大。メンタルヘルスはストレスチェック導入一巡を管理者研修で埋める。営業地域拡大で利用企業増。人件費増こなし、営業増益。業績連動で増配。
関東圏中心のメンタルヘルスケアは全国展開が課題、名古屋支店の開設、大阪支店の増強検討。人材紹介は登録者拡大目的に自社サイトのシステム改善図る。
まとめ
上記にご紹介した以外にも、[4382] HEROZ、[4384] ラクスルも役員一覧で役員の顔写真が掲載されていました。ともに時価総額500億円超企業です。
ご紹介の銘柄が今後、高パフォーマンスとなるかはわかりません。
しかし、会社HPに社長や役員の顔写真を載せることは義務ではないため、経営陣を紹介する企業の透明性は、非開示の企業に比べて高いことは言うまでもありません。
長期目線での投資を検討にしていく上で、レオス・キャピタルワークスの調査と合わせて、当サイトの情報がご参考になれば幸いです。
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