立会外トレードはSBI証券独自のサービスで、立会外分売とよく似たサービスです。
今回の記事で、立会外分売と立会外トレードの違いについて解説します。
立会外分売についてはこちらの記事で解説しています↓
1.「立会外トレード」とは
東証の売買システムToSTNET-1(トストネット)を使った売買立会時間外の取引方法です。政策保有株式(持ち合い株式など)の売却方法をご検討されている事業法人などの「株式売却ニーズ」と、より有利な価格での株式取得機会を求められている個人投資家の皆様の「株式投資ニーズ」をマッチングさせるものです。本サービスの開始により、個人投資家の皆さまにはこれまでになかった取引機会を提供いたします。
※SBI証券 HPより
立会外トレードは、2017年10月にサービスがスタートし、15社の取扱実績があります。(2018年12月中旬時点)
立会外トレードの主な特徴と取引スケジュールは次の通りです。
立会外トレード 特徴と取引スケジュール
- 買付け手数料は0円!(購入代金のみでOK)
- 立会外トレード実施前営業日の終値から数%ディスカウントされた価 格で購入可能!
- 実施期間は、立会外トレード実施日前営業日18:00~トレード実施日8:20
※SBI証券 HPより
これだけを見るとなんだか立会外分売と一緒じゃない…?
大きな違いとかってあるの??
2.「立会外分売」と「立会外トレード」の違いとは
①売り手の違い
立会外分売は、会社や経営陣が売り手になります。
一方で立会外トレードは、冒頭の説明にもあったように、政策保有株式(持ち合い株式など)の売却を検討している事業法人などが売り手になる点が大きな違いです。
どっちみち、株をたくさん持っている人が売るってことでしょ?
やっぱり違いがピンと来ないわ…
例えば会社の創業者が、東証1部へ昇格するために株主数の増加を目的とした立会外分売を実施すれば、将来的な株価の上昇が期待できます。
しかし、立会外トレードの場合、売りては1部昇格等の意図が無くただ売却したいだけなのです。
なるほどね、大きなマイナスとは言い切れないけど、決してプラスではないわね。
②ディスカウント価格の違い
これまでに取り扱いのあった15社のディスカウント率を見てみると、立会外分売に比べ、全体的にディスカウント率が大きい傾向にあります。
買い手にとってはこの点が最も優位点と言えるでしょう。
③実施が公表されない
立会外分売は取引の期間がIRで公表されますが、立会外トレードの場合は、実施予定期間が公表されません。
ですので、立会外トレードに参加したい方は、毎日、SBI証券HPを確認しなければ実施日を逃してしまう可能性があります。
3.まとめ
立会外トレードは、SBI証券のスマホ用アプリで取引をすることができず、Webサイトから取引を行うという点に注意しましょう。
今後も取扱銘柄の数は増えてくることが予想されます。
気になっている銘柄が立会外トレードでディスカウント価格で買えるチャンスが訪れたら、試しに参加してみるといいかもしれません。