一般的に、ある銘柄が割安なのか割高なのかを判断するとき、PER(株価収益率)を比較する方法があります。
このとき、業種などによって適正とされるPERの水準は異なります。
PERの解説はこちらから↓
今回は、「利益成長、あるいは業績回復の期待を加味した割安度」を知る上で参考となる「PEGレシオ」という指標をご紹介します。
1.「PEGレシオ」とは
PEGレシオ(Price Earnings Growth Ratio)とは、株価収益率(PER)を、一株当たりの利益成長率で割って算出した指標です。
レシオ(倍率)が低いほど、「利益成長、あるいは業績回復の期待を加味して割安である」と判断されます。
PEGレシオ=予想PER÷予想利益成長率
ここでいう利益成長率とは、1株あたり利益(EPS)の成長率を指します。
例えば、今期予想EPSが100円で、来期の予想EPSが115円なら利益成長率は15%となります。
EPSの解説はこちらから↓
2.PEGレシオの使い方
PEGレシオは“何倍なら割安で何倍なら割高か”については、一般的には次の通りです。
●PEGレシオの投資判断基準
2倍以上 :割高
1倍~2倍:適切な株価
1倍未満 :割安
例えば、PER50倍の銘柄でも、利益成長率が30%とすると、PEGレシオは1.67倍となります。(50÷30=1.67倍)
⇒一見割高そうに見えるPER50倍の銘柄も、利益成長率が30%あれば株価は割高ではなく適切な株価の範囲内であると考えられる!
ちなみに、PEGレシオは値がマイナスになることもあります。
PEGレシオがマイナスになるのは、利益成長率がマイナスの場合です。
具体的には、来期EPSの予想が、今期と比較して減益予想の場合、PEGレシオはマイナスの値を示します。
⇒将来の利益予想が減益だと、PEGレシオは機能しない点に注意!
計算の仕方と使い方は大体わかったわ。
でも、毎回公式に当てはめて計算するのはちょっと面倒なんだけど~
そう言うと思っていました。
なんと、PEGレシオは楽天証券の会員サイトで簡単に調べられます!
3.楽天証券会員サイト/アプリでPEGレシオを楽々チェック!
PEGレシオは、解説の通り、自分でも算出可能ですが、
楽天証券なら最新のPEGレシオを確認したり、スクリーニングによって銘柄の絞り込みをしたりすることができるのでとても便利です。
出典:楽天証券 会員ページ
また、楽天証券のスマホアプリ「iSPEED」からもチェック可能です。
個別銘柄ページから、「指標 → コンセンサス情報」のページへ移動すると、PEGレシオを簡単に確認することができます。
出典:スマホアプリ iSPEED
楽天証券の提供している「スーパースクリーナー」を使うと、自分の指定した条件で絞り込んだ後に、PEGレシオをランキング形式で表示することも可能です。
これを活用すると銘柄を洗い出すのは、とても楽になります。
次の画像は、スーパースクリーナー使用時の画面です。
出典:楽天証券 会員ページ
これらのサービスは楽天証券の口座を持っていないと見られないので、今すぐ口座開設を!
口座開設は無料ですので、情報収集用に口座を作ってもOKです!
PEGレシオ見られるだけでも便利なのにスクリーニングまでできるんだ~!
これなら私でも割安成長株、見つけられちゃうかも!
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4.まとめ
PEGレシオはPERやPBRに比べれば、あまり浸透していないマイナーな指標と言えます。
ですが、PEGレシオは機関投資家も参考にしている指標ですので、理解して自分の投資に活用できるようにしましょう。
PEGレシオを活用するときの大きな注意点は、利益予想は時の経過とともに修正されるということです。
為替や会社事情により利益予想が変わりますので、決算や中計などから会社の状況をしっかりチェックするようにしましょう。
PEGレシオの活用の考え方は投資家によって様々で、
- 今後1年分の利益成長を見るのか、2年分の利益成長を見るのか
- 何倍で割安・割高と考えるのか
といったように、それぞれ考え方、スタンスは分かれています。
活用する際は、自分の投資スタイルや考え方から、自分流の判断基準を決めて投資に役立てるようにしましょう。
PEGレシオを活用すれば、PERが高くても、隠れ低PER株が見つかるかもしれません。
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