まずは、タイトルの「追証」という言葉。
これはなんと読むでしょうか。
正解は「おいしょう」です。
追証とは、信用取引をしている金額に対して、最低でも常に維持しなければならないという保証金の割合(最低保証金維持率)を下回った時には不足分の保証金が追加で必要になることを指します。
信用取引を行うにあたり、補償金を差し入れる際に現金ではなく有価証券で代用することができ、この代用のための有価証券を「代用有価証券」と呼ぶ。現金とは異なり、有価証券は価格変動のリスクがあるため、あらかじめ掛け目(上場株式は80%)を時価に掛けたものが代用有価証券の評価額になる。
追証は信用取引で発生します。
信用取引の解説はこちらから↓
現物取引のみの方も信用取引のキホンについては理解しておくようにしましょう。
1.追証はどんなときに発生するの?
ケース1 評価損が発生して追証に…
保証金として差し入れていた代用証券が値下がりすると、保証金としての評価額が値下がりし、保証金維持率25%を下回ったときに発生するパターンです。
ケース2 代用有価証券が値下がりして追証になる場合
建玉銘柄に評価損が発生したとき、その損失分が保証金から差し引かれるため、結果として保証金維持率が低下し、追証となるパターンです。
2.賢く信用取引を行うポイント
その1 余裕を持ったポジションを建てること
信用取引により、現物取引と比べ最大で約3.3倍の取引ができます。
しかし、必ずしも取引可能な限度額いっぱいまでポジションを建てる必要はありません。
追証発生のリスクを考えた場合、余裕を持ってポジションを取ることが大切です。
特に、委託保証金に代用有価証券を差し入れている場合、相場が急落すると信用取引の建玉の評価損発生に加えて、代用有価証券も株価が下がり委託保証金そのものの価値も下がり、短期間で追証が発生することもあります。
その2:儲かっている時こそ慎重に取引すること
信用取引では、自分の取引の損益動向や建玉可能額について、日々気を配る必要があります。
特に、取引状況をリアルタイムに把握できるかどうかは、重要なポイントとなります。
建玉状況通知をメールで自動通知してくれる証券会社もありますので、チェックしてみましょう。
その3:自分なりのルールを決めて取引すること
信用取引では、自分なりの取引ルール(金額・取引期間)を決めて、賢く利益確定、損切りをしましょう。
信用取引には期限があるので、たとえ損をしていても期限がくれば手仕舞いしなければなりません。
その上、金利コストもかかりますので、建玉期間も考慮した上で賢く取引することが必要になります。
特に、損している場合の損切には勇気がいります。評価損がさらに大きくなると、ますます身動きができなくなってしまい、最後まで損切りができなくなるものです。
手に負えなくなる前に、余力を残して損切りができるよう、自分なりの取引ルールを決めておくのがポイントです。
3.まとめ
信用取引では、余裕をもったポジション運用が大きなポイントです。
現物取引でももちろん大切ですが、信用取引では、自分のルールを決めてそれに基づいて取引することが大切です。
現物取引と違い、信用取引では塩漬けするわけにはいきません。必ず期日が来ることを忘れないようにしましょう。