今回のトピックは興味深いわね~
このトピックの前にまず質問なんだけど、機関投資家やGPIFって優待企業も含めいろんな会社に投資しているけど、そもそも優待導入している会社の割合って全体の何%?
「野村インベスター・リレーションズ」によると、優待を導入している上場企業は、2018年12月時点で過去最多の1483社で、上場企業全体の39%に相当します。
上場企業の3社に1社くらいは導入しているのね~意外と多いわ。
そう言えば、株主優待って日本独特の制度って聞いたけどホント!?
その通りです。海外ではほとんど例がありません。
日本企業には、関係が深い銀行や企業に株式を持ってもらい安定株主になってもらう株式の持ち合いがなされる傾向にありました。
>>株式の持ち合いについてはこちらの記事でご紹介しています↓
しかし、特にバブル崩壊以後、株価の下落や時価会計の導入などを背景に、持ち合い株を売る動きが加速しました。
そこで企業は、個人投資家に安定株主になってもらいたいと考え、自社のファンになってもらうために、配当金とは別に株主優待を活用するようになったのです。
話が逸れてしまいそうなので、優待の歴史はこのへんで。
本題の機関投資家に届く株主優待の行方について説明します。
1.機関投資家・GPIFが取得した株主優待の行方とは
株主優待って、個人投資家と同じように機関投資家にも届くの?
機関投資家にもちゃんと優待は届いてますよ。
多くの場合、換金して収益として計上しています。
例えば、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、平成29年度、株主優待を換金して4億2000万円を運用収益に計上しています。
過去にGPIF公式ツイッターでは、届いた優待はどうしているのかという質問に対して、次のように回答しています。
【FAQ:株主優待はどうしているのですか?】割引券などは換金され運用収益の一部になります。食品・家庭用品などは日本赤十字社や東京都社会福祉協議会を通じて福祉施設などに寄付され社会に役立てられています。
— GPIF (@gpiftweets) March 4, 2016
食品優待は、売却するわけにもいかないだろうし、どうしているのかなと思っていたけど、寄付もしているのね。
そうみたいですね。
ちなみにわずかな収益にしかならない割引券などは廃棄しているそうです。
捨てちゃうくらいなら私が欲しいわ~(笑)
ホントですよね。
そんな勿体ないをなくすために活動している方がいらっしゃるようですので、少しだけご紹介します。
2.ムダをなくす取り組み!優活プロジェクト
株主優待の処理に対する法的な義務はありません。
前述の通り、株主優待は利益として計上するか、寄付するか、廃棄するかのいずれかになります。
廃棄されてしまう株主優待を有効に活用されることを促すため、株主優待の社会的活用プロジェクト、通称、優活プロジェクトという活動を進める団体があります。
この優活プロジェクトは、2018年12月に全国的にスタートした取り組みで、主な取り組みとして、放棄されている、あるいは有効に使われていない株主優待品を寄付として受け取り、社会貢献に取り組む民間NPO団体等に寄贈しています。
そして、機関投資家に対し、寄付報告も行っているそうです。
素晴らしいプロジェクトね!
優待品がこうした形でも人を幸せにしているのね~
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