前回の記事で、2019年で創業100周年となる関西企業について、ご紹介しました。
前回記事はこちらから↓
100周年記念には多くの会社が創業100周年記念配当を発表し、配当利回りが上昇します。
今回の記事では、2019年で創業100周年を迎える東京に本社を置く企業をご紹介します。
2019年に100周年を迎える関東企業
[8053]住友商事
住友商事は住友系の総合商社で、CATVなどメディアも強いことが特徴です。
メディアは順調。資源高でボリビア銀、亜鉛や豪州石炭など伸び改善途上のニッケルを補う。高水準の油価受け北米鋼管が伸びる。会社計画純益は最低線。20年3月期は資源市況の継続を前提に増益。
18年1月のサイクロンで設備損傷のニッケルプラントは11月時点で稼働率70%程度まで回復。想定よりも修理遅れる。ベトナムの新工業団地が操業開始。
[7733]オリンパス
オリンパスは、消化器内視鏡で高いシェアを誇り、デジカメも展開しています。
外科向けは新製品効果で拡大。消化器内視鏡も堅調。だがカメラは拠点再編で供給停滞し減。訴訟和解金や米国司法省調査の引当金計上。営業益再下振れ。20年3月期は医療機器堅調。営業益上向く。
証券訴訟の和解金、院内感染めぐる米国司法省の調査に関する引当金96億円など複数の巨額費用を計上。中国の訴訟や社内弁護士の訴訟が継続中で費用増も。
大株主にソニーがいるのね~
ソニーとオリンパスは医療事業とデジタルカメラ事業で提携していて、2015年までは筆頭株主だったんですよ。
[2809]キユーピー
キユーピーは、マヨネーズ、ドレッシングで国内トップシェアの会社です。
子会社にジャムのアヲハタがあります。
19年11月期は国内マヨ・ドレ横ばいだが中国・東南アで2ケタ増。中食市場拡大で総菜類も順調。だが前期の子会社の持分移行で約300億円減収。償却費重く利益一歩後退。創業100周年記念配も。
総菜製造子会社のコンビニ向け事業売却、スーパー向けに特化し低収益事業にメス。医療機器領域に参入、製販は外部委託で原料のヒアルロン酸販売に注力。
アヲハタってキユーピーの子会社だったんだ~
ちなみに私はこのマンゴージャムいつも買ってるわ~!
[1824]前田建設工業
前田建設工業は、土木主体から民間大型建築など幅広い分野で展開しています。
9月末単体受注残5599億円(前年同期比13・1%減)。大型工事が進捗、建築の採算改善で増益守る。会社計画は土木好採算工事剥落の影響過大視。20年3月期も完工増勢、100周年記念配期待。
水道事業運営で仏スエズ社と業務提携を検討、将来の民間参入にらみ運営ノウハウ吸収へ。共同運営する仙台空港の発着枠が増加、順次収益寄与へ。
[8091]ニチモウ
ニチモウは、水産品と漁網・漁具などの海洋事業が2本柱で、食品加工機械や資材も扱っています。
現在、バイオ事業育成に取り組んでいます。
主力の食品はすり身の販価上昇、アルゼンチン子会社の操業回復で想定以上に堅調。機械も国内外で豆腐製造プラント中心に増勢。会社計画は保守的で、前号より営業増益幅拡大。20年3月期はすり身や助子の市況安定、機械堅調で小幅増益。
健康志向で需要増す豆腐プラントを日米中心に拡販。ギョーザなどの総菜や麺類の製造設備も国内外で受注強化。
まとめ
関東大震災、第二次世界大戦、オイルショック、バブル崩壊、リーマンショック、東日本大震災…
幾多の困難を乗り越え、100年間会社を存続させることは並大抵のことではありません。
オリンパスに至っては、損失隠しの不祥事、訴訟という荒波を乗り越えてきた会社です。
100周年を迎える会社の多くは、100周年記念サイト・テレビCMの公開や記念行事、プロジェクトを企画します。
周年という節目は、企業にとって、長年培ってきた自社のブランドイメージの向上に繋がる良い機会と言えるでしょう。
周年企業への先回り投資で記念配当発表の株価上昇を狙うことができるのはもちろんですが、こうした長年日本の産業を支えてきた会社の歴史を見つめ直すよいきっかけにもなると思います。
あなたの保有している銘柄の歴史について調べてみても面白いかもしれませんね♪
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