魅力的でも要注意!「タコ足配当銘柄」の見分け方とは

タコ足配当銘柄

 

企業が投資家に支払う配当金は、企業が事業活動により得た利益から支払われます。(利益が出ていない企業は利益以上の配当金を払うことができません)

しかし、利益が出ていない企業でも、企業内にプールした資金や売却資産から配当金を捻出することがあります。これを「タコ足配当」と言います。

 

この言葉は、タコが自分の足を食べるのに似ていることから、このように表現されます。

 

タコ足配当銘柄は、一見すると高利回りの投資先に見えます。

 

これはどういうことかというと、例えば、

株価2000円のときに1株配当を20円出していたとすると利回りは1%です。(20÷2000=0.01)

その後、業績が悪化し株価が1000円になった時に上記配当20円を継続したとすると利回りが2%になります。(20÷1000=0.02)

 

このような企業は、長い目で見ると危険な投資先になりうる、ということです。

※上場企業の中には、最終利益が赤字になったにもかかわらず、配当を継続している企業もあります。

 

 

今回に記事では、タコ足配当とは何か、タコ足配当企業への投資を避けるための方法について、解説します。

 

 

1.タコ足配当を実施すると・・・

株式投資

タコ足配当を行っている企業は、投資家から株を手放されないようにするため、無理してでも今まで通りの配当を維持します。

しかし、本業が上手くいっていないにもかかわらず、身の丈以上の配当金を支払うのは本末転倒です。

 

(1)財務体質の悪化

タコ足配当の原資となるのは、企業がこれまでに積み上げてきた利益剰余金や、資本金に組み入れられなかった部分である資本剰余金です。

配当金は現金で支払うことになるため、現預金や資産を売却した資金から支払われます。

企業内の資産が社外の株主のもとに移されるため、事業資金が減ることになります。

その結果、貸借対照表の財務状況はタコ足配当を続けるほど悪化します

 

(2)企業の成長力が下がる

(1)の内容にもつながりますが、利益剰余金や資本剰余金は事業の成長のためのいわば燃料です。

どんな企業でも、事業を成長させるためには多額の投資が必要です。

それを配当として過剰に支払うことは成長するための資金が失われてしまうことです。

いざという時に使える資金を自ら減らしていることになるため、中長期的には成長する力が弱い企業と判断せざるを得ません。

 

(3)いきなり無配転落も・・・

株価対策としてタコ足配当を行っていても、利益剰余金などが減ってくると、配当実施が困難になります。

そうなると配当をやめることが起こりうるのです。

突然無配に転落してしまうと、当然ながら株価への影響も大きくなります。

これまでのタコ足配当で、企業の財務体質の悪化していたところに無配というマイナスなニュースが重なってしまいます。

また、配当だけでなく、株主優待を廃止する場合もありますが、いずれにしても結果的に株価が大幅に下落する要因となります。

 

2.なぜ企業はタコ足配当を実施するのか

では、なぜ会社の成長のための大切な事業資金を切り崩してまで、タコ足配当を実施するのでしょうか。

 

それは経営陣の、株価の値下がりを防ぎたいという意図があるからです。

業績が落ち込むと、利益が減り同時に株価は下がり、こうなると株主からの追求は免れません。

そこで、株価下落の原因となる減配の判断を取ることができず、タコ足配当をして株価を下支えすることをします。

 

3.タコ足配当銘柄への投資を避けるために

適切な配当金を出している企業を見つけて投資をできるのがベストですよね。

そこで、タコ足配当企業への投資を避けるために「配当性向」を確認することをオススメします。

 

配当性向とは、その期の純利益の中から、配当金をどのくらい支払っているかをパーセンテージで表したものです。

タコ足配当銘柄への投資を避けるためには、配当性向が高すぎる企業への投資は控えましょう。

 

企業によっては、利益に対してどれくらいの配当を出すかについて方針として決めています。

例えば、“企業が活動して最終的に得た利益である純利益のうちの25%を配当に回す”と決めている会社の場合なら、ある年の純利益が100億円だった場合、そのうちの25億円を配当としています。

 

 

次の年に利益が増えれば配当性向に従って配当を増やすことができ、前期比で利益が減れば配当を減らすこともできます。

⇒事前に決められた基準数値があれば、投資家もその配当の額を納得しやすい

 

4.まとめ

株式投資

タコ足配当のマイナス面を強調して、解説しましたが、それ自体は問題のある行為ではありません。

それによって起きる財務上の問題と、今後の成長力にブレーキがかかりうることをよく理解しておきましょう。

 

投資家にとっては、利回りが高くなり魅力に見えてしまいます。しかし、タコ足配当は、その企業の経営者が「今は将来への投資は後回しにしています」というメッセージを発しているととらえられます。

 

 

過去数年分の利益と配当については四季報や投資情報サイトで簡単に確認できるので、長期的な配当金投資を検討する場合は要チェックです。

上記と合わせて、企業の株主還元に対する考え方もよく理解しておくようにしましょう!

 

 

 

 

 

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