株式投資

金利15%超!? 貸株サービスの魅力とデメリットを解説!

長期間保有中、あるいは長期目線で保有するつもりの株式の有効利用法として注目したいのが「貸株サービス」です。

 

貸株とは

保有株式を証券会社に貸し出す代わりに金利を受け取ることができるというサービス。例えるなら「株式版の銀行預金」

あまり広く知られていないこのサービスですが、金利は銀行預金よりも格段に高く、ボーナス金利により15%を超えることもあります。

今回の記事では、貸株の仕組みやメリット、利用する際の注意点を解説します。

 

1.貸株の仕組み

証券会社が貸株で個人投資家から借りた株を、信用取引の決済で必要となる機関投資家に貸し出し

証券会社は、機関投資家から貸株金利を受け取り、それを個人投資家に支払う

 

貸株はネットから申し込み可能で、利用料はかかりません。

また、保有株の全てを貸し出す必要はなく、個別に貸し出し銘柄を選択することができます。

 

受け取れる金利は銘柄によって異なり、同じ銘柄であっても途中で金利が変更になることもあります。

 

貸株の例

株価2000円のとある銘柄を100株保有していたら、1年間で受け取れる金利はいくらになるでしょうか?
※1年間株価と貸株金利が変わらなかったと仮定した場合

1日分の金利は、「株価(評価額)×保有株数×金利÷365」で計算されるので、1年分ではこれに365をかけて計算します。

  • 金利0.1%の場合…約197円
  • 金利0.5%の場合…約996円
  • 金利5%の場合……約9997円

一方で、とあるメガバンクの1年物の定期預金の金利は0.01%なので、メガバンクに20万円を1年間預けた場合の利息は、わずか10円にも満たないことになります。

貸株サービスを利用すれば、「塩漬け株」であってもしっかりお金を稼いでくれることがわかります。

特に、金利5%が適用されるような銘柄では、長期保有するなら貸株サービスを利用していないのはもったいないということになります。

 

貸株サービスを使っていても配当・優待をGETできる!

配当や優待が目的で、保有し続けているという人も少なくないことでしょう。

仮に貸株サービスを利用して、配当や優待が受け取れなくなってしまっては元も子もなくなってしまいますよね。

しかし、心配はご無用です。 貸株サービスを利用しても、配当も株主優待も受け取ることができます。

 

配当については、証券会社に株を預け、株式の名義が証券会社になっている場合は、各会社からの配当は入金されませんが、代わりに配当金から源泉徴収相当額を引いた「配当相当額」が証券会社から入金されます。

また、株主優待の場合は優待の権利を自動的に取得するサービスがあります。(証券会社によっては申し込みが必要です)

これに申し込むことで、優待銘柄は権利付最終売買日の前後に一時的に貸株サービスから外して名義を投資家に戻してもらうことができ、優待の権利取得が可能になります。
※優待と配当の権利確定日が同じなら、配当も通常通りの方法で受け取り可能

注意点

上記の方法では、権利確定日の度に株主番号が変わってしまうので、同じ株主番号が条件の長期保有優遇制度の株主優待は取得できない点に注意しましょう。

対策として、長期保有優遇の優待を取得したい銘柄については、貸株サービスを申し込まないことをおすすめします。

また、貸株サービスで得た金利と、口座に入金された配当相当額は「雑所得」扱いとなります。

したがって、合計の所得金額によっては確定申告が必要になる場合があることをお忘れなく。

 

この2点に留意して、お得な貸株サービスを試してみましょう。